2017年4月4日
在京アラブ外交団が2017年アラブ・ジャパン・デーを主催
4月4日(火)、在京アラブ外交団主催による毎年恒例のアラブ・ジャパン・デーが開催された。今回は特に文化面における日本とアラブ諸国との関係を深めることを意図した。このイベントのメインであるレセプションには主賓の安倍晋三首相をはじめ、政界、外交、経済界、教育・研究機関、メディア、文化機関等、幅広い層から500名以上の要人が参加した。
アル・オタイビ駐日クウェート大使は、在京アラブ外交団を代表してレセプションのオープニングスピーチを行った。政治、経済、技術、科学、文化等、様々な分野での相互努力や意欲的な連携強化の結果、双方の協力関係は飛躍的に進化・発展し、また、双方の国王、首相、高官との会談を幾度と重ねたことも貢献した、と述べた。日本が世界的に先導している分野において、アラブ諸国は日本政府から技術・専門知識等の支援を受けているが、更なる協力関係強化(特に政治、経済、文化、科学等)の必要性についても言及し、また環境保護、持続可能な開発、核兵器根絶の推進に見る日本の積極外交を高く評価した。アラブ・イニシアチブと国連の書決議に基づいた交渉の再開に向けての国際的な取り組みへの協力強化と並行し、パレスチナの国家承認、パレスチナ問題の平和的解決の後押しについても懇願された。
一方、安倍首相は国際会議の合間に行ったアラブ諸国首脳との会談に加え、ここ最近のアラブ諸国複数の首脳訪日による成果を高く評価し、双方の協力関係の深耕・発展において非常に有意義な意見交換ができたと述べた。アラブ諸国と日本の間には地理的な距離を超えるような文化的な共通点が多く見られ、強固な基盤に支えられた双方の関係には多くの可能性があると述べた。また、双方の絆の更なる深耕に対する意欲を改めて強調した。
アラブ・ジャパン・デーではレセプションの前に「持続可能なエネルギーと水資源の確保」をテーマとしたシンポジウムも開催され、民間企業、各種文化団体、調査機関、学術界等、特にエネルギー分野や中東関連を専門とした関係者が260名超参加した。シンポジウムではアラブ諸国が直面する障害、特にエネルギーや水資源の確保、それを解決する日本の技術・専門知識等が議題として取り扱われた。