2013年2月25日(東京)
日本の政府高官が、東日本大震災時のクウェート政府からの寛大な援助に再度感謝の意を表明。
「被災地の方々だけでなく全日本国民はクウェートへの感謝の気持ちを忘れる事はないでしょう。クウェートは被災地への支援が迅速且つ多大であり、その恩恵は多岐にわたります。更に5億USドルに値する500万バレルの原油の寄付に加え、昨年3月に国賓として訪日されたシェイク・サバーハ・アルアハマド・アルジャービル・アルサバーハ首長は200万USドルを日本赤十字社へ、3万USドルをアクアマリン福島へ各々寄付される意向を示されました。クウェート首長やクウェート国民の皆さまへ感謝の意をお伝えすると同様、被災地へ何度も足を運び、被災者の方々の正確な状況をクウェート本国へ伝えて下さったアブドゥルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート国大使と大使館スタッフの方々にも感謝いたします。」日本・クウェート友好議員連盟会長小池百合子衆議院議員はジャパンタイムズにこのように述べた。 小池議員は日本・クウェート友好議員連盟会長就任後の2月12日にクウェートを訪れ現地の議員らと意見交換を行い、クウェートはアラブ諸国で最も民主化の進んだ国の一つであると述べた。その際、日本とクウェートの半世紀以上に及ぶ外交関係に触れ、外交・経済・文化・環境など多岐にわたる分野で両国の関係がより一層深まるよう尽力すると述べた。
一方、日本クウェイト協会会長の武田邦靖氏はジャパンタイムズと読売新聞に対し、「2012年3月には、心臓バイパス手術から回復された天皇陛下に温かく出迎えられ、クウェート首長の歴史的な訪日がありました。 両国間の投資や文化交流に関する2つの協定を結んだり、多大な原油寄付に加え日本赤十字社やアクアマリン福島への新たな寄付を発表したこのクウェート首長の訪日は、半世紀にわたる友好的な両国関係に新たなページを加えました。」と述べた。「東日本大震災の際のクウェートの財政的支援は今まで日本が各国から受けてきた支援の中でもかつてない額でした。」と付け加え、クウェートの多大な支援に感謝の意を表した。 日本・クウェートの二国間関係は1958年にさかのぼる。当時、アラビア石油はクウェート沖での石油及びガスの採掘権を獲得し、やがて巨大なカフジ油田を発見した。「1961年に日本とクウェートの外交関係が樹立してから両国は、経済、科学技術、環境保護問題などの分野から教育、文化交流の分野にいたるまで、非常に友好的な関係を築いてきた。」と武田会長は述べている。
日本クウェートビジネスマンコッミッティーは1955年から、東京もしくはクウェートで毎年会合を開き、両国の経済協力についてのディスカッションを行っている。現在までに17回の会合が開催され、最も最近行われたのは昨年9月のクウェートで開催された会合である。武田会長はまた昨年10月にクウェートで開催された「第一回アジア協力対話会合(ACD)」におけるクウェートの主導的役割にも言及している。ACD会合はアジアの32カ国の国が参加し、各国共通の利益についてや相互協力体制の強化について話し合った。ACD参加国の首脳が出席した中、サバーハ首長はアジアの貧困国のために20億ドルのファンドを立ち上げることを呼びかけ、クウェートは3億ドル出資することを発表した。
アルオタイビ駐日大使は、昨年12月に新しく組閣された安倍内閣は日本とクウェートが長年培ってきた友好関係を更なる強力なものとすることを確信していると日本の各紙に語った。オタイビ大使は「昨年3月のサバーハ首長の歴史的な訪日はいくつかの重要な結果をもたらした。その最も顕著なものは両国の主導者たちが国内外の様々な問題について意見交換し、特に、経済・投資分野での相互協力を強化するという共通の目標を共有したことだ。」と述べている。またオタイビ大使は、2035年までにクウェートが貿易・経済のハブとなることを目指し、2010年に採用された総額1290億ドルと試算される大規模開発計画に日本経済の積極的な参加を呼びかけている。「現在クウェートで進んでいるインフラ、貿易、教育、財政、福祉などの様々な分野における1370にも及ぶ大規模プロジェクトは、日本の大企業にとって大きな投資チャンスであると思います。」とオタイビ大使は述べている。
オタイビ大使はまた、従来の石油分野だけではなく、クウェートは教育、文化、メディア、科学技術などの分野でも協力関係を促進していくことを確信しているという。「日本の教育、文化の水準は世界から見ても非常に高いものであり、クウェート科学技術研究所やクウェート科学振興財団のような研究機関と今後共同研究なども行われるであろう。」と述べている。またオタイビ大使は「大学機関、特にクウェート大学からは交換留学生の数の増加を求められており、そのような草の根レベルの交流が両国の相互協力関係をより深める。」と付け加えている。
クウェート国営通信251103 Feb 13NNNN By Miyoko Ishigami (with photos)