2013年6月3日(仙台)
アルオタイビ駐日クウェート国大使宮城県庁訪問、宮城県知事、クウェート国からの支援に対し、改めて感謝表明
アブドゥルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート国大使は、宮城県仙台市の宮城県庁を訪問、「電子黒板寄贈式」への出席の後、村井嘉浩宮城県知事との会談に臨んだ。
この訪問は、東日本大震災と津波によって、甚大な被害を被った東北地方の被災地に対し、クウェート国から様々な形で寄せられた支援を記念する行事のひとつとして、日本赤十字社の尽力により実現した。宮城県庁の正面入り口には、アルオタイビ駐日大使の訪問を称え、日本国とクウェート国の国旗が高く掲げられた。
この度の寄贈式は、東日本大震災で被災した後、周辺の学校と統合されて新しく誕生した平成25年4月1日に統合された石巻市、気仙沼市、東松島市、女川町の8つの小・中学校に対し、最新の学校教材を整備するために、クウェート国政府からの義援金のうち1,000万円を活用して、各学校に2台づつ、計16台の「電子黒板」を寄贈したことを記念して行われた。
電子黒板は目録として、アルオタイビ駐日大使から、高橋仁宮城県教育委員会教育長に手渡された。鈴木隆一日本赤十字社宮城県支部事務局長も、この式に同席した。
村井宮城県知事は、改めて震災以来クウェート国から寄せられた支援を振り返り、感謝の念を繰り返した。震災直後クウェート国は、500万バレルの原油を日本に贈呈することを決定、その売却益400億円相当は、日本赤十字社を通じて、岩手、宮城、福島の被災三県に配分された。また2012年には合計500万ドル、当時4億円相当の救援金が、日本赤十字社と福島県いわき市のふくしま海洋科学館にもたらされた。その他に震災からわずか1か月後には、アルオタイビ駐日大使自らの手で、甚大な被害に苦しむ宮城県気仙沼市の学校にサッカーボール、文房具、食料、日用品が届けられた。
アルオタイビ駐日大使が、震災直後の被災地沿岸の惨状を思い出し、その破壊の状況は想像をはるかに超えるものだったと語った。それから2年後の被災地の復興状況を称えるとともに、アルオタイビ大使は村井県知事や高橋教育長とともに、この学校教材を活用して勉強した宮城の子供たちが、いつの日かクウェート国と日本の懸け橋となってくれることへの希望を新たにした。